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 ICカード型免許証実現へPostmark
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From:Monday, November 6, 2000 3:32 PM +0900
Subject:ICカード型免許証実現へ 
To:
ICカード型免許証実現へ 
警察庁2004年導入目指す
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 運転免許証がパソコンなどで偽造される事件が続くため、警察庁は、免許証をIC(集積回路)カード化する方向で具体的検討に入った。年内に有識者から意見を聞き、必要があれば来春にも道路交通法の改正案に盛り込み、早ければ2004年ごろの導入を目指す。IC化されると偽造防止だけでなく、交通違反の取り締まりを一部自動化したり、車のキーと連動させて無免許運転を防止したりすることも技術的に可能になるという。また、免許証の様式や情報を国際的に標準化する動きにも対応できるとしている。

 計画では、膜のように薄い回路を免許証に張り付ける。見た目は現行と変わらない。名前や住所、運転できる車の種類、顔写真などは、免許証の表に記載するとともに、ICにも記憶させておく。来年度の当初予算に調査研究費千数百万円を要望している。

 警察庁によると、最近の免許証偽造は、パソコンで本物の顔写真部分に別の写真をはりつけたり、住所や氏名を書き換えたりする。IC化すれば、表の記載を偽造できても、ICのデータの書き換えは極めて難しくなる。

 ICは記憶容量が大きく、その気になればクレジットカードなどの機能を持たせることもできる。しかし、免許取り消し処分を受けた場合、免許証を返納しなければならないため、「多機能化は無理」と警察庁は判断し、免許証機能だけを持つようにする。

 偽造防止のほか、交通警察官の事務の軽減も期待できるという。違反の反則キップは現在、警察官が手書きで住所や本籍、名前、免許番号などを記入している。IC化すれば、機械が情報を読みとって自動的に記録することも可能で、誤記も防げる。

 交通事故被害者からは、「IC化した免許証と車のキーを連動させて、有効な免許証がなければ発進できなくすれば、無免許運転の防止につながる」という要望も出ている。

 一方、免許証の国際標準化は、国際標準化機構(ISO)などが1999年から検討。日米、フランス、韓国、南アフリカなどが参加し、免許証に共通で載せる情報や、記載方法について議論している。

 どの国で使用しても持ち主が本人かどうかを確認できるように様式を共通化するのが主な狙い。そのためには名前の表記や運転できる車の区分などについて、互いに理解できるようにすることが条件だ。そのために、ICのような記憶装置が必要というのが共通認識になりつつあるという。

 警察庁は、免許証の更新期間を「原則3年」から「原則5年」に延長することなどを盛り込む道路交通法の改正案を、次の通常国会に提出する方針だ。併せてIC化の方針が決まれば、それを前提とした免許証の記載内容の変更、簡略化なども提案する考えだ。

 免許証のIC化については、同庁はこれまでも検討したが、コストの問題などで実現しなかった。最近は単価が下がり、住民基本台帳や鉄道のカード、電子マネーなど多方面で実用化の動きが出てきたので、機が熟したと判断した。